音楽療法士とは

音楽療法 Music Therapy とは
音楽が体や心に作用する力を、さまざまな対象者の目的に沿った形で用いるお仕事です。
日本音楽療法学会によって音楽療法は以下のように定義されています。
音楽のもつ生理的・心理的・社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること
音楽療法士の仕事
乳幼児から高齢者を対象として専門性を持った音楽療法士が多様な現場で活躍しています。
音楽を用いた仕事内容について紹介します。
低出生体重児
ストレスの軽減や、神経系の成長と発達障害の促進、哺乳力の強化、呼吸状態の安定、保護者への心理的作用を目的に音楽療法がおこなわれます。
発達障害
自閉症スペクトラムに対してはコニュニケーション能力の改善、注意力欠陥多動性障害に対しては集中力の養成などを目的に音楽両方がおこなわれます。
知的障害
認知能力の維持と促進、社会的な適応能力の獲得、言語能力の促進、コミュニケーション能力の改善などを目的に音楽療法がおこなわれます。

精神疾患
統合失調症やうつ病に対しての気分の転導、感情の誘発、発散、社会性の回復などを目的に音楽療法が集団や個別の形でおこなわれています。
認知症
音楽の記憶や感情を刺激する力を用いてBPSD(周辺症状)の改善を目的に音楽療法がおこなわれています。
回想法の手段の一つとしても音楽が用いられます。

パーキンソン病・失語症
歩行障害に対して、音リズム刺激を取り入れた音楽療法や、発生訓練やコニュニケーションのツールとしての音楽療法がおこなわれている。
緩和ケア・終末期ケア
身体的苦痛の緩和、精神・心理的苦痛の緩和、社会的苦痛の緩和、スピリチュアルペインの緩和などを目的に音楽療法がおこなわれます。
音楽を通したライフレビュー、リラクセーション、家族へのケアも実践されています。

音楽療法士になるには
音楽療法士になるには、「認定校コース」と「必修講習会コース」の2つの方法があります。
◇ 認定校コース
資格試験受験認定校に入学→音楽療法士(補)試験→面接試験→資格取得
◇ 必修講習会コース
資格取得のための講習会に参加→音楽療法士(補)試験→面接試験→資格取得